空一面に クリ―ミーな泡を丁寧に並べたような 白くて可愛い丸い雲達が きれいに列をなして並んでいる。
子供達のほうが
ああしたものの名称に詳しくて 私にはよくわかりはしないのだが、おそらく この季節だし・・、ひつじ雲と呼ばれるものだろうか・・などと思って眺めている。
その 互いの分けられている隙間から 薄青い秋の空が垣間見え、ゆっくりとねぐらに歩んでいく羊達の白い背を 夕暮れに向いつつある日の光りが
やわらかな白金色に染め上げている。穏やかな 晩秋ではある。
早いもので 今年もあと2ヶ月を残すばかりとなってしまった。
子供達が小さい頃には 8月になるとあと4ヶ月でクリスマス・・と、せっせと下準備に取り掛かり始めたりしたのだが、もう家庭をもつような年頃の人たちのために、それほどの手間隙を掛けて
したくしてやるのもなんだし・・などと思いつつも、やはり どうしようかなぁ・・今年は 何ができるかなぁ・・と つい考えていたりしている。
私は 子供にしろ連れ合いにしろ、友人や親しくしていただいた方たちにしても、その一人一人を思い浮かべて 何を贈ろうかと
心に悩みを抱える嬉しさと、それを予算内に納めることとを天秤にかけ 四苦八苦する現実的な悩みですら、たのしいと 思ってしまう。
そして プレゼントが間に合っても間に合わなくても、そういう思いをさせてもらえることを ありがたいことだといつも思うのである。
実際、子供達が大きくなって 特に 私が 好きなことを始めてからは金銭的なゆとりのなさから、気持ちだけや手作りだけのクリスマスというものもあったりして、少々情けない思いをしているのだが、それでも
クリスマスに向かって ちょっとした飾り付けを部屋のあちこちにしてみたり、家中にケーキやパイの焼ける匂いを漂わせ、暖かい食事を用意し、皆でそれを囲んで わいわいやりながら食べることができるということは
何よりのプレゼントだと 心から感謝せずにはいられない。
今年も相変わらずのクリスマスになると思うが、どこの家庭でも、皆が元気で暖かい思いを持ち寄り それを感謝しつつ 心豊かに過ごせるよう 今から祈っている。
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