シンデレラ スペシャル No.1
Ms.Shiina's
"Rosy Wedding"

2002年3月。気の早い桜の樹に 華やかなフラワーレースのような花が こぼれんばかりに咲き誇るをねたましげに、春の風が ちょっとからかうかいながら 時に強く吹いては 暖かな日の光りを ふんだんに撒き散らして、階段の途中で カメラマンの指示に にこやかに、そして 楽しげに 愛らしく微笑みポーズをとる Ms.Shiinaの マリアヴェールの裾を 翻していました。

 その日は
 私にとっても 朝から 大忙しの一日でしたが、花嫁さんにしてみれば 緊張と期待と嬉しさと不安と・・・と アレコレ入り混じって アップセットの波が 絶えず 行ったりきたりしていたようにも思いました。でも Mis.Shiinaは 不機嫌になったり 興奮して 泣き出したり(よくあるんですねー、こういうこと)ヒステリックになんか ちっともならないで、私を気遣ったり 大事なご主人になる彼を 気にしたり、つぎつぎに 訊ねてこられる ご家族、ご親戚などにも 愛想よく 本当に嬉しそうに ご挨拶なさっておいででした。ご自分のことが一番なのに お姉さまや姪御さんの メイクやご様子にも気を配って、私のアドバイスを受けるよう それとなく 促してくださったり・・、この方は 本当に 気持の優しい方です

 こういう方の
晴れの日というのは、天も味方して 上機嫌のキラキラの空をプレゼントするし、豪奢なドレスが いっそう引き立つようにと 光や風すら 彼女のために せっせと働くようでした。

 Ms.Shiinaの大切なご要望だった「陶器の肌」を その日に合わせて仕上げるため、彼女は 3ヶ月の間 本当に よく努力なさったと思います。 

  目的のために 自分をコントロールして、求める肌を 一番欲しい時に 手に入れる。そのために私に出来ることは 会うたびに その肌の状態をチェックして、そのとき一番必要なお手入れをし、次のときまでの アドバイスをする。その繰り返しを Ms.Shiinaは 本当に よく 熱心になさいました。 当日の 招れた方たちの 花嫁さんについての その美しさを賛美、感嘆する声を、本当にお聞かせしたかったと 心から思います。 
  言葉にないくらいの美しい肌に 品のあるゴージャスなメイクが 当たり前に 彼女のものになっていました。 

ウェディング・メイクアップ の プロセス

  メイクルームに入って 先ず したのが、リラックスマッサージ。その後 水分を与えるクリームマスクをして、気持がゆったりしたところで メイクアップを始めました。

  肌状態は 努力の甲斐あって 上々! いきなりの好天気にあっても 支障のあるはずもなく、いつものように きれいが 当たり前の 良い肌に、化粧水をたっぷり、リンパの流れをよくするためのマッサージをしながら しっかり肌に浸透させていきます。そして 乳液で しなやかさを丁寧に与え、しっとりしたところで、メイクベースをつけていきました。もう 3月でしたので 春夏用のメイク品を 使用しましたが、肌がきれいに整っていると 本当に 何もかも きれいに出来て当たり前になるものなのです!

  ファンデーションでは かなりの手間をかけて 薄く薄く もう一枚の肌を作るように、仕上げをあせらず 作っていきます。お肌が本当に よく手をかけていただけていたので、薄く透き通ったオーガンジーを 何枚も重ねていくように肌作りをして、最終的に「陶器のような肌」を実現することができるのです。
 これは 本当に ご本人の努力の賜物にほかなりません。 まったく よくなさったと 感服しています。

 3 アイメイクも 彼女のきりりとした目元を さわやかに 麗しく見せるために、あまり色を重ねず、光を集めるように あわやかな、でも 存在感のあるアイメイクを心がけました。(アイカラー:ターコイズブルー、アイライナー:コバルトブルー、マスカラ:ブラック、アイブロウ:ダークブラウン)
  じつは ご本人のご希望と 私のイメージに 少々 ギャップがあったため、結局は ご本人の意向を尊重して ウェディングドレス用のメイクは 彼女に譲った格好になったのですが、でも やはり ご自分のことは その方が一番良く知っておいでなのだな・・と、おもいました。
 すっきりと 華やぎのある さわやかなアイメイクが出来たと思います。

 

4 口紅の色では また 少々 好み(?)の 行き違いがあったのですが、でも 折衷案を採り、目元がクールなので 口元は 甘く、愛らしく と 決めました。(リップライナー:インウイ リップペンシル、リップカラー:ルミナス スパーグロスルージュ RO600) 
 この方の かわいらしさ(この方は お人柄も可愛らしいのです。)が 表せたと思っています。

   彼女の髪質をよく理解した ヘアメイクさん(今回の 彼女の髪については私は 本当に 役立たずでした。 勉強させていただきました。)が、マリアヴェールが とても 長くて 重いので かるくピンで留めてくださいました。
「美しいでしょう?」
  この方は 一見 小柄で 華奢なのですが、ご自分をよく知っておいでで、”これを着たときにきれいに見える一番良い方法”というのを よく研究しておいでだと思いました。体の線もきれいですし、きちんと鍛えていらっしゃるので 召していらしたドレスが とても きれいにフィットして 似合っておいででしたよ。

 (チークカラー:フューシャピンク・ダークローズ) 
 

Congulatulations!"Ms. Sweet Rose"



二次会のためのメイク (私が主役パーティーメイク

 お式と披露宴が終わって ほんの少しの休憩の時間。
 心地よい緊張と 楽しい興奮で すっかり くたびれて、次の二次会のために着替えに来たときの ほっと 気を抜いた時の写真です。
 このしどけなさも 愛らしくて美しい・・!まるで 一枚の絵を見るようじゃありませんか?   引き立て役の私が また 良いでしょう?(笑)

 休む時間が それほど無かったので、肌から変えることはしないで、質感を換えて、シャンパンゴールドのすとんとした ラインのきれいなドレスに合わせて、ちょっと 品の良い ゴールドメイクを ワイルドな感じにも見えるよう、やってみました。

 (肌:色身のついていない フェイスブラシで 軽く 今あるファンデーションを落とし、目元と 鼻筋、額中央辺りに そっと ゴールドのリクイドファンデーションを塗ります。
その上に 光る素材の入ったフェイスパウダーをはたき、一段濃い目のパウダーファンデーションを チークブラシで軽くなじませます。お顔ばかりが光るのも なんですので、肩先 鎖骨 胸のあたりにも 下品にならないよう注意して、光る素材のジェルをつけたり、パウダーを 軽く刷いたりしたほうが良いでしょう。) 


 アイメイクは 今までつけていたものの 色身を強く出して、はっきりと色を見せます。睫毛にも 今ついているマスカラのうえから 鮮やかなブルーを 上睫毛の 中央から外側を意識的に はっきりとつけます。
 アイライナーも 気持 太くします。

 口紅は インウイのリップパレットから ブラウンレッドを。 チークは 濃いブラウンを 頬骨の下に あっさりつけます艶のある 肌がきれいに見えるメイクです。

 

このロングヘアは 見事に彼女にあった つけ毛です。 
とても 素敵でしたよ。



 私は ここまでで 失礼することにしましたので 最後に お疲れ様の意味をこめて 二人で記念の写真を撮りました。写真嫌いのわたしにとっても久し振りの写真です。可愛い人と一緒だと 嬉しいのですが 気恥ずかしいものですね・・。

  私自身のメイクは と申しますと、 ほんとに 直す暇など無かったのです!
 ですから 朝5時から このメイクです。私のメイクは 本当に 長時間持ちます! 肌質と その変化さえわかってしまえば 本当に 崩さずに 持たせることが出来るのですよ。 (ちなみに 私は混合肌で 脂は 部分的に 年齢のワリには あるほうだと思います。それでも 長持ちさせることが出来るのです!!)


 昨今 結婚という制度に対して いろいろに言われていることが多々ありますが、でも こうしてその方のご要望をかなえつつ 時間をかけて 目的を達成し、大事な晴れの日には 一番 美しいその方を 表すお手伝いが出来るというのは なんと 幸せな仕事をさせているのだろう・・!と つくづく 思ったものでした。

 本当に 人の思いをかなえるために 自分の持っているものを使っていただけるというのは 幸いにして ありがたく うれしいものだなぁ・・と 心から思わずにいられませんでした。
 Ms.Shiinaの ご指名に 心から 感謝いたしております。 幸せな仕事をさせていただきまして 本当にありがとうございました!

  どうか あなたとあなたの大切な方が、時追うごとに 深く理解しつつ 愛を持って 豊かにお互いの人生に貢献し合えますよう、心からお祈りいたしております! 

     幸せでいらしてください。ありがとうございました。     



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