ひつじ小屋だより 91


ひつじ小屋の風景 81

連鎖をとめる 2

おかあさーん

忙しくさせてごめんね、ありがと。

  

考えるひつじ

まわりをみれば・・
血も涙も・・

ちまたの話
青薔薇のコサージュ

メイクアップ
かっこいい彼女

愛すること 42
認められること

キレイをおいしく!
お赤飯の春巻上げ

ひつじ小屋の日々
紫外線と〇〇にご注意

編集後記

発行日 2008/05/05   発行人 遠藤由美子

 

 
ひつじ小屋の風景 81

連鎖をとめる 2

 
 先々月のひつじ小屋だよりに書いた『連鎖をとめる』について、いくつかのコメントを戴きました。

 長く苦しみながら過ごした時間を殆ど諦観されておられたり、辛さのあまり人に言えば いつもいい加減大人になりなさい と言われたり、そういう話をすることそのものを家族や家庭内の恥だからと抱えこんで今に至っていたり、あるいはそういう重い時のなかでの経験は辛くて哀しくて耐え難いくらいの孤独と疎外感なのだけれど、この問題に解決は恐らくなく、だから折に触れて自分の心を解放するようにしている、など悩みぬいたが故の結論とも思えるような言葉もありました。


ひつじ小屋の玄関で
てまねきしております。

「こっちに いらっしゃぁい。」

 そう、恐らく殆どの人に似たようなことがあるのでしょう、けれど、だからといって、みんなそうなんだから、仕方ないことなんだから、そんなの誰でも経験することで特別なことではないのだから・・などといわれたところで、決してそんなもの何の慰めにもなりはしないし、当然ひとつの解決の手立てにもなりはしないのですよね。

 そうとわかっていて、人というものは、ふと漏らされたその人の自我の形成時に影響大と思われる家庭や親子間での理解しがたい"人の業ゆえに引き起こされた"他人には入りにくい、でも人であれば自他の区別なく味わうであろう苦しみについて、そんな風にやけに冷ややかで、あっさりと切り捨てるような物言いをするもののようです。

  さて、世の中にまったくの善人というのはいるものなのでしょうか?あるいは悪人そのものは・・?

 そのどちらも探し出すのは少々難しくも思えるのですが、恐らく全ての人間には善と悪とが混在し、たとえ善人であっても小ずるい考えを起こしたり、煩わしさや面倒を回避せんがため、そ知らぬふりをしたりなどという ちょっとした出来心は絶えず起こっていることと思いますし、逆にどうにも許しがたい悪業を働くような者が、ふとした状況に何かの善行をすることだってあるやも知れません。

 "おおむね善い人"というのがいわゆる善人であり、どうしようも無い悪人との間に位置すると思われている いわゆる一般の"善良な人々"が、何かあれば烏合の衆と化して悪意のままに行動することは、幾多の争いからうかがい知れることです。

 こう考えると我々人間という者は、"何かのときには悪に傾きやすい、何も無いときには善良な人々"がより多いのかもしれません。

 それでも 悪に染まりきらずに善くあろうとするのは、私たちの心の中に精神のDNAのように踏襲され続けてきた「悪と戦う能力(ちから)を与えられて生まれてきているからだと思うのです。先の”繰り返し世代を超えて引き継がれる人間であればこその不条理ゆえの苦しみ”にですら、人がどうかして解決と思えるような糸口を見出そうとするのは、その時に働くこの『できることなら善く在りたい』という心の傾きがあるからこそではないでしょうか・・。

 親子間の、母子間の永遠の理不尽は、これからも絶え間なくどこの誰にも継がれていくことでしょうけれど、だからといって虚しげに諦めることは無いのだろう、と。
 物語のハッピーエンドのように何もかもを許しあって幸せに暮らすことができるのなら、それは望ましく喜ばしいけれど、そんなこと、恐らくそれまで受けた諸々の苦しみが忘却のかなたにでもいってくれてしまわない限り、なかなか大変なことでしょう。

 でも、一生のうち数回だっていい、受けた苦しみを丸ごと引き受け、それをよこした相手を一瞬間でも許せるなら、それでもいいんじゃないか(個人的には)、とその良し悪しはともかく、今はそんな風に思い始めています。

た〜かく お〜よ〜ぐ〜や
 なぜかといえば、それならどうやら時々ならすることができるらしいという手ごたえを、感じているからなのですね。

 情けない話ですが、 これまでのあれこれ全てを すっかりなにもかも忘れるように許すということは、自分にとっては、そのように苦しいくらいに大変なことなのです。

 願わくば、自分のところでその苦しみをとめ、そのような波及がせめて自分の子供たちの今後にこれまでのようには届かないようにと 祈り努める日々にあります。

 考えるひつじ 

  まわりを見れば・・ 血も涙も・・

 4月17日朝日新聞。"厚生労働省は国民年金の保険料未納を減らすために、こんどはパート労働者の保険料を事業主が給与から「天引き」で徴収する仕組みを導入する方針を固めた"・・と。 
  すでに始まっている「後期高齢者医療制度」で介護保険料やら所得税やらとともに保険料を天引きされて困っている人たちの強い不満と困惑の声が連日聞かれるというのに、今度は、パート労働者の給与からの保険料天引きをするという・・!どうしてこういう発想がそのまま実行されるのか・・ワケが分かりません。
 
  実際 自分も一時パートで働いていたことがありましたが、あの!給料の中から、先に年金保険料を天引きされていたらと思うとぞっとします。自分も子供も怪我も病気も絶対にできないですよ。とんでもないです。 

 「パート収入でかろうじて生活を保持している人々には"血も涙も無い"制度だ。」(4月20日付Livedoorニュースのopinionより) 全くです。 

  ひねくれた見方(まんざらそうとも思えないけれど)をすれば、日本には、ある人たちにとって非生産的日常を公的制度を利用して過ごしていると思われるような連中は要らない、ってことなのかなぁ と、思っちゃいましたよ。 でも、・・そういうことでしょ? Mさん、Fさんたち。


ちまたの話


青薔薇のコサージュ

マーヤの誘われた薔薇の家は
赤い薔薇だったと記憶しています・・ ・ 


・ 西ドイツの児童文学者ワイデマール・ボンゼルスによる「みつばちマーヤの冒険」は、テレビアニメなどを通してのほうが良くしられていると思いますが、私は本の方がとても好きです。昆虫記と子供の世界と社会の中のあれこれが一緒になったようなところがあって実に面白いと思いますし、またもとの挿絵がすごくいいのです。

・ 薔薇の住人にマーヤがお茶に呼ばれて入っていくとき、ちょっと想像してみてください、あの、薔薇の花びらの一枚一枚の間をよいにおいに誘われて奧へ奥へと入っていく・・、先に行く虫さんの影がほのかに揺れて見え隠れしている・・考えるだけでわくわくしませんか? 

 本を読むって 素敵です。

  メイクアップ  かっこいい彼女

 日曜の朝 駅前で見かけたその人は、きっと海に行ったはずです。改札口を出てきた彼女を見たとたん、かっこいいなー!と思いました。髪を後ろでひとまとめにして、前をしっかり首元まで閉じたフリースジャケット、かなり着込んだ風合いのジーンズにスポーツシューズというごく普通の格好で、大きなバッグを背中に背負うように肩にかけなおしているところでした。日に焼けたその顔を見て、すぐにビーチバレーだな、と思いました。

 ものすごく 何がかっこいいかというと、体型が良いのです。もちろん背も高いのですが、全体に流れるような体のラインで、ああ、きれいだなー というよりも、ほんとに「わぁ、かっこいい!」なんです。年齢的には20代半ばから後半とお見受けしましたが、なにしろ姿のよさがダントツで、見るからに重そうな大きなバッグを、こともなげにひょいっと背負ってしまうのなんかもかっこよくて、そのまますたすたとマク〇ナル〇に入っていった後姿をずっと目で追ってしまいました。 

 我に帰って我が身を見るや、これじゃあねぇ〜・・と。身体を使っている人とぐうたらしている人との違いは、こんな風に一瞬のうちに歴然としてしまうのですねー。
 でも、まぁ  しまりの無い、ただ妙にやせた頼りない身体でだらしなく歩くミュール履きの女性よりは、まだましかな〜 なんて寂しく自分を慰めた朝でもありました。

愛すること 42
認められること

♪ 頼まれてトートバッグを作りました。ご希望の色の布地が手元になかったので、引きこもりの次女が最近通い始めたクリニックに行く道すがらにある手芸屋さんで、二人で散々相談して買い求めました。

♪ 合間仕事でようやく作り上げたものの、少々寂しいかなと思い、同じ布地を使ってコサージュを作りました。バッグにつけてもよいし、胸元や帽子に使ってもいいようにと。すると早々とお礼の電話をくださいました。

♪ こういう娘と一緒に選んだ布ですと申しましたら、くれぐれもよろしく。好きな色を選んでいただけて嬉しいと是非伝えてくださいと おっしゃってくだり、そう娘に言うと、なにやらてれくさそうではありましたが、素直に「よろこんでもらえてよかったね。」と。

♪ 何かしらの形で人様の小さな喜びに参加できるのは、ある意味「救い」のようなものかもしれません。
        

キレイをおいしく!
お赤飯の揚げ春巻き

材料:レトルトパックの赤飯 1パック、春巻きの皮 一袋、好みの漬物 2〜3種類、

作り方:
 パックの赤飯は電子レンジで指示通りに温めて手で触れるくらいに冷まし、春巻きの皮の枚数分に分ける。

2 漬物をみじん切りにする。

 春巻きの皮に赤飯を乗せ、その上に漬物のみじん切りを乗せて巻く。

4 油を熱し、焦がさないようにさっと上げて油をきる。 

 母の日にいかがでしょう?面白い取り合わせですが、結構いけます。漬物の塩気があるので、あまりあれこれ漬けずに食べたほうが良いと思いますが、さっぱりとレモン汁をたらしたケチャップとかカロリー半分のマヨネーズにハーブのみじん切りなどを混ぜたものをつけてもおいしいです。

  緑の葉の上にサラダ玉ねぎのスライスを敷き、その上に揚げ春巻きを乗せてトマトパセリを添え・・どうぞ!

ひつじ小屋の日々
紫外線と〇〇にご注意

◇ 緑が日増しに量と濃さを増していくようで、目の前の小山もそのせいでしょう、幾分 ふっくらしてきたような気がしています。良い気候になりましたね。

◇ しかしながら、この時季は一年で一番紫外線の量が多いとき。心地よい風や光が素肌に嬉しいのは誰でもですが、うっかりするとこの時季に浴びた紫外線で、しみやしわ、肌荒れなどが日焼けとともにお肌に跡を残してしまいます。

◇ 私も数年前に経験した、あの酷い肌荒れがこの時季から始まった記憶新しいので、4月から夏に向かっては、一生懸命日焼け対策をすることにしています。
  なんといっても防御に勝るものはないし、とにかく日を浴びたと思ったときは、水分をたっぷり肌に与えるお手入れをするなど、少々戦々恐々気味。

◇ 反面、連れ合いのタコ氏、よい陽気になって、昼でも夜でもかまわず海に稽古に出かけます。この人の武術への関心の前にあっては、人様の目も同居人の思いもまるで別次元のもの。ここまでのめりこんでくると、逆にそういうものと思ってしまうのが不思議です。
  しかし・・真夜中、足音もなく戻ってくるひげ面に雪駄の男なんて、かなり不信では・・??

編集後記

・ どこかに行っちゃったきりの年金について、うやむやのうちに取れるものは先に取っておく、と。やれやれ。こんな小さな日本で内側ばかりつつきあっていると、回りの国の思う壺ですねー。気が付いたときには どうなってるのか・・。怖いですね〜。

・ お乳が子供を産むことで出てくるのは、人も牛さんも一緒。そして子供を産むには大人の身体でなくてはならず、それには数年かかるというのに、今バター消費量が減っているからといってすぐに牛さんを処分するってのは?在庫のだぶつきを解消し(ほしいところ一杯あると思うよ。)輸入を見合せ、酪農家にかかる税金の見直しをこそして、バターを店頭に呼び戻そうではないか!

Aurea Ovis

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僕が見つけた 小さな野ばら
走りよって 間近に見れば
なんとも きれいな 赤い野ばら

君を折るよ、小さな野ばら
それなら 私は貴方を刺すわ
貴方が私を忘れないように。 
私は 貴方なんかでは 傷つかない・・

僕は 折った 赤い薔薇

薔薇は折られ、僕はとげを刺された
僕らは それぞれに痛かった

だけど・・
僕は それっきり、小さな野ばらを見なかった

僕の中では いつまでも
小さな野ばらは 色あせない。

単なる 想像で 書いた先の詩

ゲーテは かわいいその娘を思うたび
彼女を捨てた後悔のとげに
さいなまされた・・とでもいうのでしょうか。

ロマンチックのかけらもなさそうな
気難しそうな顔の かわいそうなゲーテおじさん

薔薇が すっかり 咲ききって
花びらを 落としつつ終えるのを見ていれば
後悔なんて しなくてすんだのに ね

 思い出は 色あせない・・もの ね

 

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