ひつじ小屋だより  2

                    2000.12.12.

ひつじ小屋の風景 1

 12月の声を聞いたせいでしょうか、急に 風が冷たくなったような 気がします。
仕事場の窓から見える大きなけやきの樹には、カラカラに乾いた茶色の小さな葉っぱ達が 冷たい風に耐えるように、震えながらしがみついています。

 葉の落ちる様はまさにリルケの詩「凋落」そのもの....もう30年以上も前に、高校生のころ初めて読んだこの詩は、ちょうど病中に読んだせいか、人の生死とそれを優しく受け
止める大いなる存在を思わせて、かつて多感であった頃のわたしの心に深い印象を残しました。  

 生きるというのは、死ぬそのときまでちゃんと自分の分を生ききればよいのだな...,あとは心配するようなことはいらないんだな...と、そんなふうに思って少しほっとしたのを憶えています。

 さて、クリスマスのこの季節、大きくなった子供達相手にはしゃぎようもなく... 今年は少し趣きを変えて、このひと月を「賢者の贈り物」的発想で過ごしてみようか、と思っています。
 皆様よくご存じのこのお話しは、一組の貧しい若い夫婦のクリスマスのプレゼントについての話ですが、結果を問うのではなく、その心根、その「おもい」で、 かかわりあう人ごとに(今年一年いただいたたくさんの励ましと慰めに感謝して)向き合えば、少しは心豊かに過ごせるかな..なんて、気の利かないわたしとしては結構 困難な努力の日々を開始しています。
 いつまで続くか...せめて、クリスマスの日まで続くといいな、と思っています。

 なにかとせわしく落ち着かない年の瀬ですが、どうぞ、お体を大切になさって 日々、健康にお過ごしになってください。


Happy,Peaceful Christmas,
Especialy To You!

on Christmas day December 2000
from Aurea Ovis 

 

 

 



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