Aurea Ovis

きょうは『金羊日』

2010年 10月

 

1 手紙の束から

2 ラジオで放送された秋の乾燥対策について

3 風邪っぴきの独り言

 

 

1 手紙の束から

 涼しくなって 動きやすくなったこともあり、実家の片づけを ちょっとずつ また始めています。

 先日 持って帰ったものの中に、手紙の束があって・・、もう20年くらい前になるのか・・、以前の職場で 一緒に働いていた人たちから もらったものがいくつもありました。

 当時、20代〜30代の彼女たちとの様々な時は、今思うと、まぁ 自分も 良くやったな・・と 思うようなことも 多々ありましたが、やぱり 夫々の人たちとのあれこれ、その一人一人とのやりとりや 自分とのかかわり方のありようなどが 懐かしく思い出されました。

 今はどうなのか知りませんが、当時は 毎年 春になると、大手の会社から、高校を卒業してすぐに 入社した18歳くらいのお嬢さんたちが ほんの数ヶ月の研修の後、すぐにエリア内の各店舗に 派遣され、しばらく 様子を見ながら、常駐の配属になることが 多かったように思います。

 ですから、こちらも 毎年 新しいお嬢さんたちとであうことになり、それは まぁ かわいくて たのしくはあるのですが、反面 正直に言えば、かなーり 様々な面で たいへんではあったのです。。

 (もう 亡くなられた、少し年上の 生き字引のような美容部員(当時はそう呼ばれていました。)の人と二人で、また 自分たちの仕事以外のことが増えることを 毎年 嘆いていたものです・・)

 そんな新入の人たちの中に、彼女もいたのですが、その彼女には、まず 挨拶から話し方、言葉遣いに電話のかけ方、手紙や葉書の書き方に始まって、漢字や文面なども、それから お客様への接し方や、とにかく まず 目上の人と向き合うという意識をはっきりさせることなどから・・ 実に なんで私が・・?と 思うような、高校を卒業した18にもなるような人なら もう 分っていそうな そんな基本中の基本から 教えなくてはなりませんでした。

 目鼻立ちが整って、綺麗でスタイルもとてもよい、かわいいお嬢さんで、たまにずれたりはしても 一応の気働きができて、それなり ああ いい人がきてくれてよかった と、会ったときは 思いましたが、翌日からの彼女のあれこれに・・、たとえば お客様からの電話一つにしても、横で聞いていて 気が付くと 脇を冷や汗が流れていたこともありました。。

 しかし、その人は 実に とても 素直でした。

 以前 ひつじ小屋だよりにも どこかで書きましたが、人間「素直」が 一番だと 個人的には 思うのですね。

 それは 言いなりになるとか 言うとおりにしてくれる というのとは違って、その人の「素」に直である ということで・・、つまり やはり その個人の資質が問われるのかもしれませんが、とにかく 根が正直だったのです。

 ですから、この世界では 何もわからない自分だ という 自覚があって、右も左も分らない上、なにかすると いちいち お小言が降ってくる という、今思うと とても気の毒な毎日だっただろうにもかかわらず、それでも 彼女は 昨日教えたことを 繰り返して覚えるという、とても単純だけど、とても 確実なことを 日々重ねることを いとわなかったのです。

 それは とても 優れた資質だと 私は思うのです。

 時々 広いフロアに二人になったりすると、そうだ 昨日 コレをやって 遠藤さんに怒られたんだな・・なんて ぶつぶつ言っているのが 聞こえたりもしていました。

 毎日を そうやって過ごして しばらくしたとき、お昼が 彼女と二人きりになった日があって、その時 「仕事は 大変?いろいろ うるさく言うから めんどうでしょ?」と 聞いてみたところ、「うーん・・、でも 楽しいです。いろんなことが 一杯おぼえられて すごく 勉強になるし、学校よりも ずっと ためになって 面白いです。」 と まっすぐこっちを見ながら 笑顔で 返事してくれました。

 最初の うーん・・でも、というところを見ると、まぁ 私は かなり うるさいし 面倒くさいことを 言っているんだというのがわかりましたが・・、それでも 彼女は そういう返事をくれたのですね。 私も ちょっと 嬉しかったのを 覚えています。

 その彼女とは 数年いっしょに居たと思うのですが・・、なんというのか 気があったのでしょうね、私も 仕事以外のことでも、料理や裁縫、掃除の仕方から、日常生活でのあれこれなども・・、大分いろいろなことを 成り行きで教えることになってしまったのですが・・、先日 持ち帰った手紙の束の中に 彼女からの物を見つけて あらためて 読んでみたところ、やはり「いろいろ 沢山のことを 教えてもらって感謝しています。」という文を読むことが出来ました。

 今思うと 非常に頭の回転の良い子だったのだな・・と 思いますが、何よりも 本当に 先にも書いたとおり、素直だったのですね。

 ですから、言われたことを まず え?と おもっても 一旦やってみる、で おかしいな とか 出来ないと なったときに、こうなるので おかしいと思います とか どうやっても 出来ないんです と 言ってくる。そこで これはね と 教えると、ああ そうか、と納得したり、それでも うまくいかないと どうしたらいいですかね と 相談に来る。

 一緒に 彼女のやりやすい方法や 分りやすいように工夫して ひとつひとつ 出来ていくようにすることは、彼女も そして 多分 自分も 楽しかったんだろうとおもいます。

 うまく行ったときに 嬉しそうな顔で報告してくれる彼女は やはり かわいくて、つい からかったりしたこともありましたが、何も知らないからこそ 何も出来なかったからこそ、そして 言われたとおりにできなかったからこそ、日々 工夫を重ねて努力することをいとわなかったからこそ、出産で退社する頃には 立派に後輩の指導をして、責任をきっちり全うした彼女があったのだと思います。

 こちらが 今の仕事を立ち上げてからも しばらくの間は 手紙のやり取りなどあったのですが、あまりに いつまでも 指導者面をするのも どうなのかな と おもい、こちらへ移ったときから、あえて 連絡しなくなりました。

 縁があれば また きっと 会えますし、つながっていたほうがよいのなら きっと そうなります。だから もう すっかり 大きくなった子供たちのお母さんでもある彼女に、あの頃のような干渉はしません。

 (タコ氏などは きっと こういうことを言うと、連絡してみれば?なんて いうんです・・。
 まだまだ そのあたり、若いんですよね、しっかり おじさんになりつつありますけれど。)

 結婚します、結婚しました、子供が生まれました、二人目です・・ 何通も何通も そんな手紙や葉書が 残っていました。

 嫌なことや 辛いことも きっと 沢山あったでしょう 彼女たち。
それでも ばったり 道で会えば 必ず 声を掛けてくれて、会えたことを喜んで暮れる彼女たち。

 元気でね、・・ ほんとに ただ それだけを願います。

 私と一緒にいたときは いいことばかりじゃなかったはず。 大変な時も いっしょに頑張ってくれた彼女たちだから、ちょっとやそっとのことでは へこたれたり 落ち込んだりなんかしないはずです。

 もし いま 何かがうまくいっていなくても、彼女たちには そんなものを跳ね除け 乗り越えていける力があるはずです。(ちゃんと そのくらいは つけておきましたから。。^^v)

 元気で、一日に 一度は 笑顔でいてください。笑顔でいようと していてほしいです。

 お互い、沢山のお客様たちにも恵まれ、一緒に働いた人たちにも恵まれて、こちらからは ずいぶんと きついことやうるさいことも言い続けてきたにもかかわらず、懐かしがってくれた彼女達が、どうか 元気で 幸いでありますようにと・・ 

 秋ですねー・・ そんなことを、思った 手紙の束でした。

 

 

2 ラジオで放送された
秋の乾燥対策について

 先日、片付け物をしながら なんとなく 聞いていたラジオで、普段は 女優やタレントのメイクをしているという、あるメイクアップアーティストが、そういう人たちに勧めて、皆それを実行してきれいになっているという乾燥対策についての話しがありました。

 その中に、寝ている間の肌の渇きを防止するために、一度 すっかり お手入れをしてしまってから、つまり 夜のお手入れとしての化粧水、美容液や乳液 あるいはクリームなど、それらをお肌につけてしまったら、パックを塗って はがさずに、そのまま朝まで寝てしまう、というものがありました。

 また 首の乾燥も防ぐほうが良く、そのため お手入れも首までしっかりした後、首にはタオルを巻いて寝るようにするとよく、そして、日中の乾燥対策、水分の補給は、一日3リットルの水を飲むとよい、通常の2リットルでは 実は足りないのだ とのことでした。

 翌日、たまさか 同じラジオを聴いていたという方から そのことについての質問をいただいたのですが、あとから 数名の方に 似たような質問メールを戴きましたので、ここで 個人的な考えではありますが、おそらく それほと間違いは無いと思われる御返事を かいておこうと思います。

 まず、最初の「寝ている間中パックをしたままにしておく」という乾燥対策について。

 これは 聞いてすぐに、大丈夫かなぁ・・と思い、何故そう思ったのかを考えつつ、いつも相談に乗っていただく方に伺ってみましたところ、やはり というお返事がありましたので、かいておきます。

 分りやすくイメージできるように・・、例えば 中身の見えるボウルに野菜と水を入れて ラップでふたをし、電子レンジで温め料理することを 思い浮かべてみてください。

 加熱状態を外から見ていますと、徐々に中のものが煮立ってきて 水がぐつぐつ沸騰してきますね。その時、ラップの内側は どうなっているかといいますと、ラップに 水滴が付いては重くなり、そうすると下に落ち、また すぐにラップの内側に水滴が付きますね。 
 そうやって 熱と水分を閉じ込めて、それで 野菜を柔らかくし、水分や味を浸透させるわけですね。

 パック あるいは マスク というのは、コレと同じようなことを します。

 つまり、お手入れの一環として、お肌に浸透させたい栄養やそれを含んだ水分、あるいは 美容液などを 一時的に封じ込め、皮膚温を借りて 肌の奧まで必要なものを浸透させることを目的として 開発されたのが、パックやマスクです。

 (ここで 区別しておきますが、パックというのは「樹脂材を肌の上に塗り、乾いたらはがして捨てるもの」をいい、マスクは「顔の表面を布や不織布などの顔の形状を保ったものなどで覆い、適度な時間を経て取り去るもの」を言います。)

 どちらも、お肌質やお肌の状態などによっても、使い分けますが、両方とも、一過性の使用を通常としています。

 いろいろなメーカーがありますので、その夫々にすべて共通するということは、あまりないのかもしれませんが、皮膚は呼吸するもの という認識と、少ない率ではあっても 皮膚の毛穴を通って不要なものの排出作用(デトックス作用)が行われるということがわかっているなら、長時間のパックは お肌に良くないと考えるのも おかしくはないでしょう。

 マスクでしたら(まぁ あまりそういうことはなさらないとは思いますが)もしかして、マスクの回りをテープででも固定しておかない限り、寝ているうちにはがれてしまいますから、お顔に乗せて寝てしまっても あまり問題はないかと思いますが、パックをしっかり厚く塗った場合などは、一晩中 お顔の上を覆ったままで朝を迎えることになり、直後は とても 調子が良く、きれいな肌つやに嬉しくなりましょうけれど、連日のそれは やはり肌の自然なありようを壊してしまうのでは・・と考えてしまいます。

 特に、固まってしまうパック、あるいは皮脂や汚れを吸着させてしまうようなパックは そのままにはしておいては 良くないだろうことは、どなたにも推測できることと思います。

 マスクの中には、肌の上に「覆うもの」を置いた後取り去るもののほかに、保湿目的や栄養を与えるためのジェル状やクリーム状の、時間をかけて浸透させることが目的のものなどもありますので、そういうものであれば、つけたままで寝てしまったとしても、それには問題はありません。

 先に例として 電子レンジでのラップの内側の水滴などの話をしましたが、加熱が終わったあと、そのままに放置しておくと、熱が冷めていく過程でのラップの内側は どうなっているでしょう。

 水や調味料、野菜のアクなどで ラップに水滴の跡が残っていませんか?
それを 放っておくと、水分が蒸散した後も、食べ物のカスのような汚れが そこに付着したままになって、時ににおったりもしますね。

 長時間のパック剤をつけたまま寝てしまうというのは、それと似たようなこともあり、お肌の中から出てきた 微細ではあっても不要なものが、肌から毛穴を通って出て行けずに、そこに溜まってしまう ということも あり得ましょう。

 また、首についても同じことですが、首の場合は、喉を痛めやすい人や気管の弱い人などは、時季や空調などによって、首にタオルとまではいかなくても、柔らかい、不快に感じないものを巻いて、労わるということもありますので、それについては しっかりきっちり巻き込んでしまうというのでなく、保護目的で行うならば 悪いことではないだろうと考えてはいます。

 しかしながら、やはり これも 適度に と 個人的には 思います・・

 そして、水3リットルですが・・、これは 本当に 気をつけてください。

 とても 個人差があります、そして まず考えてほしいのは、誰でもが女優でもタレントでもない ということです。
 それが仕事の人たちであれば、私は知りませんが、あるいは そんなことも必要なのかもしれません。

 しかし、 それであっても、その人その人によって、必要といえる適量は異なりますし、水分の摂りすぎは ある時 危険でもありますから、そういわれて綺麗になれるなら、と 何の考えもなく 一日3リットルを飲もうとするのは、お勧めいたしません。

 水分を必要以上に摂りすぎたために、、むくんだり、胃液が薄まったり、口が苦くなったり、トイレが近くなったり、冷えを感じやすくなったりなどというのは、良くあることのようですし、私の周りにも そういう方がいらっしゃいますが、一度に多量の水分を飲みにくい方、すこし無理して飲むと気分が悪くなる方などもありますから、本当に、いくら 乾燥対策では 水分がたっぷり必要といったとしても、様子を見ながら、その方の適量を 上手に適度に、というのを、忘れないでいてください。

 この内容は、過日 放送を聴きながら、このまま 聞き流していいかどうか と 思っていたことに、質問を投げかけてくださった方がいらしたので、書く事が出来ました。

 メールを下さった方たちには お礼を申します。ありがとうございました。

 

3 風邪っぴきの独り言

 さっきから 喉がいがらっぽい。 うーん・・ちょっと 痛い かも・・?

 この間 ようやく 治ったってのに、また 風邪をひいたみたい ・・な?

 10年位前までは、(つまり まだ 朝から晩まで たちっぱなしで 販売の仕事をしていた頃は) 翌日の状況や予定などによっては、とても 休んでなどいられないなんて時もあり、そんなときは、もうしょうがないので、急いで戻って 熱い風呂に入り、沢山の水と一緒に薬を飲んで、ぐるぐる巻きになって 3時間寝続けました。

 ・・で どうなるかというと、びっしょりの汗と一緒に すっかり風邪も流されてしまっていました。

 10年位前までは、そういうことが 出来ていたのですよねー・・

 ・・で 先日、同じように 熱めのお風呂に入って、薬をがぶ飲みの水と一緒に飲んで、ぐるぐる巻きになって 寝てみた・・ものの、10年の歳月は すっかり 根性なしの自分を作り上げ切ってしまっていたようで、3時間ぽっち 寝たところで、そして ぐるぐる巻きになってみたところで、そして いっぱいの水と薬を飲んでみたところで、ええ、一向 何の変化もなく・・

 ・・で 結局 10日くらい ぐずぐずと やってました。

 もう ほんっとに 緊張感の無い生活をしてきてしまったんだわー・・と 痛感、自覚。

 いやいや でもね、あんなに頑張っていた頃は、それがどうしても必要だったから、であって、今は そんなに頑張ることも 一つもないし、まぁ いろいろあっても「自分が」一生懸命にならなくても 諸々の事情は自分ひとりがどうかなったところで 何も困らない、ということが、よーくわかってしまっているので・・

 ・・で 10日ほど、ぐずぐずやっていたわけです。

 だけど もう 一週間も経つと いい加減、風邪でいるのに飽きるんですよね。
まぁ 仕方ないことなんですが、風邪ッぴきの自分が 面倒くさくなったりしていました。

 こういうのも なんか 初の経験で・・。年取って こらえ性がなくなったかなぁ・・ なんて。
でも 多分 そういうことだとおもいます。

 ・・で 今、喉が 痛いです。
今日は これから もう後 寝るだけなので、あったかくして もう一回 ぐるぐる巻きになって 水を飲んで 寝ようと思います。
 あ・・ 薬は ないです。飲みきってしまったのと 前の風邪とはようすが違うみたいなんで、薬は まぁ なくても 多分 これは 平気でしょう。

 なので、とりあえず お風呂 わかします。

 急に寒くなったのに、どこかで 秋 を やっていたかったようで、なんか 長袖の物を 引き出しに入れるのを ためらっているうちに、こんなことになっちまいました。(・・と他人事。)

  まぁ いいです。とにかく 明日からは 寒さを意識して 衣類調整いたしましょう。

 どうか 皆様、くれぐれも お大事に お過ごしになっていらしてくださいませ。

 風邪は・・ 引かないほうが いいです。 
ひと月たたずに また こりもせずに風邪を引き始めている者が、ご忠告申します。

 どうぞ おだいじに!

 

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