ひつじ小屋だより 83

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ひつじ小屋だより 73

希望の刺繍

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『エレの引き出し』

おしまい


おっと〜っ!

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考えるひつじ

まわりをみれば・・

ちまたのはなし

メイクアップ

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愛すること 31

きれいをおいしく!
わかめとアミ佃煮の
サラダ

ひつじ小屋の日々

編集後記

発行日 2007/09/05   発行人 遠藤由美子


ひつじ小屋の風景 73   希望の刺繍

 それはちょっと見ると 布の上に描いた絵のようでした。

 しかし、それがその絵葉書を送ってくださった方のお姑様にあたる方の作品だということを知り、少なからず驚きました。
 なぜかといえば、それは誠に緻密にして繊細。その上自然で優しげな野草の"刺繍"だったからです。そして、さらにその作品が98歳の時のものだというのですから、びっくり。
 感動的ですらありました。

 そうだと知ったとたん、連れあいは「行ってみたくなるね!」と言い、私も改めてその絵葉書を手に じっと眺め入ってしまいました。
 絵葉書の表書きには『京都 江上幸子グループししゅう展』2007年9月22日(土)〜25日(火)』とあり、開催される場所は 嶋屋画廊(京都府中京区四条通り富小路東入る)とかかれています。あれこれ余裕も無く、本当に気軽に出かけられる距離であったらとつくづく残念です。

 せっかくですので、このお知らせを送っていただいた方に電話で少しお話を伺いました。

 この刺繍グループを長年ご指導されておられる江上幸子さんとおっしゃる方は、以前同志社女子中学校・高等学校で英語を教えておられ、刺繍もまたお若いころからお好きで続けていらしたとか。 教職を退かれ、刺繍を楽しんでおられたそうですが、そこへ かつての教え子さんたちが、自分たちに教えてほしいと集まり始め、それがもう数十年続いておられるとの事でした。

 その江上さんは 来年100歳を迎えられるにあたり、意識的にこの秋で「刺繍を教えることをやめる」と決断をされたということですが・・ なんだか うなってしまいました。

 実に、この茹だり続ける暑さと熱気に、いい加減思考や生活の怠惰散漫が常になっていた自分には、今回のお知らせとご本人様についてのお話は、一気に目が覚め、力わいてくるようなもの。一陣の清涼な風が吹き渡ったような気がして、少なからず 自分にも意欲というものがあったことを 息を吹き返すように思い出させていただいた次第です。

 ふと、人というものは こんな風に その日々やその時々を持って、あるとき、遠く見知らぬ者にまでも、気付きや希望を与えることがあるのだなぁ・・と思いました。

 取り立てて歴史や辺りに何を残すことがなくても、その人がそうやって生きている、あるいは生きたということ、その生き方や行いが、ある者たちにとって、世の中や生きていること、人生やその人自身についてを、肯定的に受け止めるための一つの希望のような働きをするのかもしれない・・と、そんな風にも感じたのです。
 ひとつのことを「喜びを持って楽しみ、継続することのできる人の力」かもしれません。

 2002年のひつじ小屋だよりの編集後記に書いた 京都のガラスペンを作っておられた官清風さん(現在88歳になられたのでしょうか?)にお目にかかった時も、その意欲的な姿勢にぐいぐい引き寄せられるようにしてお話させていただいたことを思い出します。話している間中、本当に面白くて楽しかった。そして何よりとてもチャーミングで、言うことすることに興味をそそられずにはいられなかったのですが、人が関心を寄せずにいられないというその人なりの何か(独自の積み上げ)を持っているというのは、実に魅力的なもので、できることなら そうなりたいものだ と思ったものです。

 江上幸子さんは なさってこられたことをまとめられた本もお出しのようですので、今回のファイナルイベントに伺えない私は、せめてそれを求めて ちょっとの間でも 豊かな時間を過ごしたいと考えています。

 『江上幸子グループししゅう展』9月22日〜25日、お近くの方は是非、またその辺りに京都方面に行かれる方も是非、いらしてごらんになってみてください。

 ”魅力的に生きるためのエッセンス”を 感じ取ることができるかもしれません。

 


『エレの引き出し』

おしまい

 テーブルの上には ママのやいた ちょっとかためのパンと あまいおちゃがありました。
 おにいちゃんとエレは ほんとに ひさしぶりに ママのおやつをがべたようなきがして、むちゅうで たべました。

 エレは さっきまでとはちがって まだなんにもしゃべれません。

 「かがみのみずうみのいえでたべたおかしは おいしかったねー。」
えれがこころのなかでおもうと おにいちゃんは エレをみて ちいさいこえでいいました。

 「あれは うまかったな。おちゃもね。」

 にしびのさすにわで、おにいちゃんは ポケットにつっこんだ手をだして そっと すりあわせてみました。

 すこぅし 手があつくなって、ほんのちょっとのあいだ りょうてのあいだに ちいさな光のたまが見えました。

 「やった!だいじょうぶだ!ゆめじゃない。」

 おにいちゃんは すごくうれしくなって エレのへやにいきました。

 はしらについているはとどけいの中のはとと、えれのふとんの上にころがっているきいろいひつじにむかって おにいちゃんは そっと いいました。

 「ね!またいこうね。また つれてってよね。ゆりの人にもあいたいし、トムじいや光のひとたちにも、マントの人にも また あいたいよ。
  そして あの まだ いっていない ねむらせのいえに、こんどは ちゃんと つれてってよね。」

 おにいちゃんは それだけいうと かいだんをおりようと へやをでかかりましたが、ふと ひつじやはとが そこにじぶんとおなじおおきさでいるのではないかと ふりかえりました。

 もちろん そんなことはありませんでした。

 「ありがとう、ほんとは エレだけつれていくはずだったのに、ぼくもつれてってくれて。
 ぼくには トムじいからの 光のたまが ちゃんとあるよ。きみたちといっしょにぼうけんできて、すごく うれしかったよ。
  また いこうね。あんまり ぼくがおもくならないうちに・・。」 

 そのとき、とけいが4時をしらせました。

 はとどけいからは グレーの木のはとが ぽっぽーと 4かい とびだしてきて なきました。
 さいごに とけいの中にもどるとき、はとは おにいちゃんにむかって ばさっとつばさをはばたきました。


 おにいちゃんは はとがおにいちゃんのいったことを わかった といっているとおもいました。

 へやをでるとき、おにいちゃんは きいろいひつじのこえをききました。

「また みんなでいっしょにいこうぜ。だから エレとなかよくするんだよ。」

 うすぐらくなった かいだんのとちゅうで、てをすりあわせたおにいちゃんの目のまえに、ぽう〜っと やさしくてあるい光が うかびました。

                    おわり

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「かがみのみずうみのいえでたべたおかしは 
おいしかったねー。」
 「あれは うまかったな。
おちゃもね。」

 考えるひつじ 7 

  まわりを見れば・・ 

 それはショックな数字だった。2006年の一年間で学生と呼ばれる人たちの3000人が自殺者だというもの。病気でも事故でもなく、自ら命を絶った若者たちが 去年 この国で3000人いたというのだ。 「何か」に苦しみ、悲観、絶望した挙句の行為を自殺というのなら、ふと その「何か」がこの国やその属する地域や場所で生きていることに、少しの希望や喜びを感じられないことでもあるのでは・・と思った。 

  この国の若者たちは 幼い。しかし、幼いものには、先に生きているものたちの実際の現実的日常生活のあれこれが、それもまたひとつの指標となることもあるならば、今彼らよりも先に生まれた者達の日々、日常が雑にしていい加減、投げやりにして無頓着、無関心にして無気力であるならば、先に希望など、よほど想像力に長けた者ででもなければ、なかなか思い描くことなどできなくなるのは それこそ想像に難くない。 

 現在戦争中、あるいは近い過去にその経験のある人たちへのアンケート記事を読んだことがあるが、「希望があれば生きていける。」という答えが国の違いを超えて多かったのが印象的だった。多様なそれぞれの「希望」を生きる人達が、若い人の希望になる事もあるだろうことは 容易に想像できる。

ちまたの話し


葉山一色海岸の夕焼け

・ついこの間はペルセウス流星群、そのちょっと前には水星、火星、金星の並びを肉眼で確認でき、先月末28日には空が曇って見えなかったけれど、のぼり始めから欠けてみえるというオレンジの月蝕 と。

・科学は発展発達し、様々な現象や事柄の何故、どうしてが明らかになっていく・・が、自分としてはそれらが分かったところで、「へ〜、そうなんだぁ・・。」

・月や星を見るたび、夜空や季節のそれを眺めるたびに、あれやこれやとありえもしないことで頭が一杯になる。稚ないのか頭が固いのか・・、はたまた違う方向に長けたか・・?

 夢現実の境に曖昧でいる。

  メイクアップ 

 暑かったですねー・・この夏は。もう散々、うんざりという感じでした。7月のこのコラムを書いていたころも暑かったですが、8月はそれをはるかに越えていました。実際のはなし、メイクどころじゃありません。。。! はい。 

 いくつか その暑さの中、メールを戴きましたよ。そのどれもが「メイクできない。したくない。汗か化粧水か分からない。メイクするそばから汗が噴出す。メイクしてません。云々・・」といもの。 はい、分かりますよ。ほんとに よくわかります。あれだけ 口をすっぱくしてメイクはきちんと と言っていた当の本人が、実際メイクでかなーり悩みました。・・が 結局、行き着くところは、変らず、でした。 

  あれを抜き コレをはしょったところで、汗は同じようにかくし、それをぬぐえばメイクも薄れます。それならちゃんとしたほうがいいと思い、まぁ 油ものは できるだけ減らしましたが、乳液もきちんと使いましたし、アイメイクなどもそれなりにしました。

  何度も繰り返して、また先月のこのコラムにも書いたように、何しろお粉を駆使することです。水分たっぷり、そしてお粉で かなり崩れが崩れに見えないというのは立証済み。 何よりメイクをしないでいると、この暑さです、紫外線の影響は おそらく例年のそれよりも深刻かと思います。

 日中はまだ汗ばむ初秋の頃。暑さを感じなくなったときの肌のごわつき、ツッパリ、しみ、しわ、くすみであわてないためにも、きれいを守るため と割り切って、メイクアップにお励みください。がんばって〜!



愛すること 31

♪ 人は二度死ぬという。最初は肉体が滅びた時。二度目はその人を知っている人が誰もいなくなった時。いいではないか。
  自分に関して言えばだが、なんだかいつまでも自分を憶えていて何かのたびに思い出されて好き勝手に言われ続けるなど、いい加減勘弁してほしいと思ってしまう・・。

♪ そんなことより、その先の未来を希望したい。時代や国や言葉の違いを超えた会いたかった人たちや懐かしい人たちとあいまみえるかもしれない未来があると思うと、かなりわくわくしないだろうか?

♪ 人は生まれると同時に死に向かっていき続ける。死が消滅であれば生きることに苦しむ。だが、死を区切りとする者には、それは次の生を始めるための「一旦の終わり」でしかない。
  不完全で、絶えずメンテナンスを必要とする五感を伴う疲労しやすい心身が不要になって喜びのうちに在るならば、それを恐れ忌み嫌うことは全く無い。

♪ 真理のなんたるかが分かるようになるという恩師の言葉を信じている

きれいをおいしく!
わかめとアミ佃煮のサラダ

材料:ふえるわかめ 多め、アミの佃煮 沢山、クリームチーズオリーブ油塩・こしょう 各適宜、白ゴマ 多め。

作り方:1 ふえるわかめは水で戻す。クリームチーズは 小さめにカット。

 ボウルに わかめとアミの佃煮を入れ、オリーブ油を回しかけ、塩・こしょうを振り、ざっくりと混ぜ合わせる。

 お皿にを盛り付け、クリームチーズ 白ゴマなどを散らす。 

 コレは思いつきでやったのですが、ハマります。
 ポイントは多めの量
 というところ。海藻のミネラルとアミのカルシウムをたっぷり摂りましょう。
 半割りのプチトマトなど飾ったら、ちょっといい雰囲気ですよね。
 
 少々甘すぎの佃煮でしたが、おいしくなりましたよ♪

ひつじ小屋の日々

◇ 連れ合いのタコ氏、大分髪もひげも伸び放題になり、この暑さだし仕事上お目にかかるお客様の目にもむさいし、とようやく、毎度のごとく遠藤理髪店での散髪と相成った。

◇ 初めて彼の髪にはさみを入れたとき、その硬さ故にカットした髪の毛が八方に飛び散ったのにはびっくりしたが、最近はそれほどの威力?はなくなったものの、赤ん坊のような毛量、猫ッ毛の遠藤とは格段の差のある大量にして張りのある髪は、ざくざく切るごとに黒々と床を埋め尽くす。

◇ なんせ素人。その腕前は"そんなもの"ではあるものの、経験とはたいしたものでそれなりになる。(っていうか それしかできない・・。)

◇ しかし、何を思ったのか、いきなり自分でひげも切り始め、出来上がりはすれ違う人が目をそらすほどの強面状態。(これはこれで利用価値あり。^m^) 
  お仕事が減らないようにと願ってしまう。別の仕事が来たりして・・用心棒とか。

編集後記

・ 黙って座っているだけで朦朧としてくるような蝉時雨は、いきなりの涼しさで 少々いじけた様子に。変って日暮れ時以降の虫の音が涼やかで嬉しいこの頃です。

・ あの猛暑が一転して唐突に秋が来たかと思えば暑さぶり返しの数日。
  そしてこの2〜3日は台風の影響でむしむし、じめじめが続きます。
  台風が行くと空も光も空気も すっかり秋のそれになるのでしょう。

Aurea Ovis

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江上幸子さん98歳の時の刺繍作品のテーブルクロスより
(写真は テーブルクロスに散らして刺した草花をお知らせ用の葉書のために合成したもの)

 

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