きょうは 金羊日

10月

 

1 10月のわくわく

2 母のセーター

3 タコの居ぬ間に・・

 

 

1  10月のわくわく

  次の台風の予報も出てはいるけれど、今のところ、「朝晩のヒヤッとする冷たい空気や 日中はまだまだ暑い日差し、静かな午後のそこここに満ちる虫の音と、時折 通り抜けていく風の運ぶ金木犀の香り」のようやくの秋を、ほっとした思いで 味わうことができるようになりました。

 まぁ、、夏の長かったこと。。! もう 十二分以上に 堪能したので、ほんっとに しっばらーく、夏はこなくていいです、と 言いたいくらいです。

 夏は ほとんど非生産的な日々を ただただ浪費するばかりで、これだけは どうしようもない、ということだけを、いかにさっさと手早く済ませられるかばかりを、ぼんやりと思いながら、とりあえず やっていた、、という暮らしぶりでした。

 今、やっと 涼しくなってきて、ようやく 頭が回転し始めてきた感じです。
・・と おもったら、もう 今月を入れて 2ヶ月少々で クリスマスなんですよねー・・

 なんか・・ 寝て目が覚めたら、あれ?っという気分になってしまっています。

 さて、毎年の事ながら、子供たちが 小さいころからやってきたことを この数年は、一世代後の子供たちのためにすることができるようになって、また 気分が弾み始めています。

 ここからが 忙しくなるのですが、それは とても うれしい忙しさで、・・別にこういうことを したからといって、何になるでもないし、出費やら手間やらで あれもこれも 羽を生やして 手元懐から 飛んでいくばかりなのですが・・、もともとの性分というのも あるのか、やっぱり クリスマス前のばたばたが 今もうれしく 好きでいます。

 しかしながら、いつもいつも 思うようにできるわけでも 毎度毎度楽しくできるわけでもないのですが、それでもね、やっぱり あれこれ思い描いて 考えをめぐらせてわくわくすることは、もう すでに自分にとってのプレゼントなんだもんね、と 思っています。

 こういうことが 楽しいと思えること、させてもらえる相手が居てくれること、楽しい思いで過ごす時間が増えること、そして 一つ一つを プレゼントする相手を思って選んだり、時に作ったりすることを、きっと 自分は これからも ずーっと 生きて動けるうちは 何度も何度も繰り返していくんだろうな・・と、幸いに思い、浸っているところです。

 

 

2 母のセーター

  先日、上の息子と出かけて用を済ませたあと、こちらの買い物に付き合ってもらって 母によさそうな着るものを探しにいった。

 母は、どこからみても おばあさんで、腰は曲がり、髪は 白の勝ったグレーになり、顔には しみやしわもできていて、そして 何より なににもコレという関心を示さなくなり、ちょっとの間、はっとするように 何かに注意を傾けても、すぐに その「時」は 過ぎ去って、母のうちには留まらなくなってきている。

 人間、90年近くも生きていれば、あれもこれも ずっと使い続けてきたものに故障が出てくるのは当然とおもいつつも、両親を見るたびに、なんともいえない気持ちになるばかりだ。

 人となじむことが なかなかうまくできなかった母は、忘れることの幸いからか、これという トラブルもなく、当然のように ごく近くのデイケアに週3回通いだしてから、もう 2年近くになるのだが、年老いたとはいえ、やはり 表に出るのだから それなりに装いたくはないだろうか、と 思ってはいた。

 ただ、あちこちの店をのぞいたり、カタログを見ても、高齢者用というのは、判で押したように 地味な色合い、小紋柄のようなプリント、誰が着たところで たしかに年寄りと思えるようなものばかりで・・、いやいや 年寄りなんだから コレを着ろ風なものばかりで、選ぶに選べず 困ってばかりいたのだ。

 息子と一緒の買い物は、つまりは 息子は 結局 自分の買い物にいそしむことになるのだけれど、まぁ それはそれで ほっといて。。
 こっちは 広い店内のあちこちを 母用のものを求めて 目がちかちかするのをこらえながら 何枚もの服をよりわけて、いい加減いやになってしまい、別のフロアをつらつら眺めていたところ、前面に 柔らかな色合いのバラ模様を編みこんだセーターを見つけて、息子に見せた。

 あ いいじゃん、そういうほうがいいと思うよ、と彼はいい、赤と水色と白の三色の中から、二人で白を選んで買った。

 赤いものは 母の好みではないし、水色でもよかったのだけれど、年寄り用とされるものには、水色系のものというのは 結構あるので、手にとって見たけれど、なんだか いつも見ているものと同じだなぁ・・とおもって、結局 白にすることにしたのだ。

 さて、当方の娘の1人は、長いこと 自分の生まれ育った家に引きこもっていたのだが、それが 数年前からの適切な医療指導によって、いくつものステップを、ゆっくりではあるが登っていき、このごろは 月に2〜3度、ちょっとした用足しのために 自分から 表に出るようになってきている。

 息子は、そんな姉を応援したいと、彼女の好みそうな 白地にちいさな三つ葉模様とこだわったボタンや前立てのおしゃれなシャツと、明るいグリーンのニットジャケットを選び出し、ばあちゃんのセーターといっしょに届けるから、と 一緒に持って行ってくれた。

 娘は とても喜んでうれしそうだったし、母も セーターをみて、ここ何年も見たこともないような笑顔を見せて、喜んだ。
 (心無い父は、そんなのを着ると よけい顔がふけて見える、と いったそうだが、そこは無視、母の耳にも 入らなかったようで、やれやれ。。)

 日曜には、明日のお出かけ(デイケア)に着ていくのだ、と 母は 楽しそうに言っていた。

 そのときの、ちょっと照れくさそうな、でも それを着て出かけることを楽しみにしている笑顔は、セーターに支払った分の何倍もの価値があったとおもう。
 やはり、色柄のきれいなものは、身に着けるうれしさを増すものなのだろう。

 朝晩が涼しくなったので、衣類の入れ替えをしようとして 母の引き出しを開けたところ、眼にしたもののほとんどが黒っぽいものばかりだったので、これでは 気持ちも沈むだろうに、と買い物することを思いたったのだが、そういえば、若いころの母は、当時にしては、背も高く体も大きかったこともあって、大胆な色使いや 大柄のものを好んでいたことを思い出し、これからの買い物には、なるべく きれいな色や柄を選ぼうと、改めて思った。

 息子いわく、着れる物を 好きなように着る楽しみは あったほうがいいと思うよ。
 そうだね、たしかに、と 母や娘のことを思いつつ、ふと 彼の格好を思い浮かべて、まぁ いろいろあるよね、と 思ったりもしている・・

 

 

3 タコの居ぬ間に・・

 タコ氏が出張で出かけてから、三日目になった。

 出かける前の、大騒動は・・・ 思い出したくもないので、それはほっといて。。

 出張がきまったときから、それだけの1人の時間があるのなら、あれもこれもしようと 楽しく画策して、ちょいと 心待ちにしていた。

 が・・

 たとえば、「これ」をするためには、「ここ」を片付けてスペースを作らなくてはならない、と する。

 で、「ここ」を 片付けようと、散らかったり 崩れそうなほどに積まれたものをより分けたり、捨てたり まとめたり。。

 で とりあえず、ざっくりと スペースは確保できた。

 が・・

 簡単に言えば、できたスペース分にあったものは、多少の量の変化は あったとしても、すっかりなくなったわけではない!わけで・・

 つまり、あんまり 見てくれはかわっていない、、という 結果になってしまった。

 まぁ それでも その前を思い返せば たいした出来なのだけれど、つらつらおもうに、その「ここ」にあったもののほとんどは タコ氏のものなので、これは、帰ってくるなり、瞬時に 元に戻るであろう事は 容易に想像がついてしまった ・・ ┐(-。ー;)┌

 手間隙かけたのは、、なんだったんだ?? なのだ。

 そのとき、ポン吉はひらめいた! そうだ、タコ氏の場所に 決定的な「型」をつけてしまえばいいのだ、と。

 そのためには、まぁ 一般的にというか 普通に言えば、たんに 整理棚を設ければいいだけのことなんであって、そんなこと いまっさらの思い付きともいえないおもいつきだってことは もう 百も千も万も承知。

 ただ その百も千も万も承知のことを、タコ氏は、なんども 繰り返しくりかえし こちらから 言い続けても、ずーーーーーーーーーーーっと しないできているわけで・・、
 積み上げて 総崩れにでもなれば ようやく かんがえるのかもしれないなぁ・・ と 重ねられてある あれこれを眺めていたら、・・やっぱ やめよう、と 静かに思ってしまった。

 ポン吉は きれい好きで 片付け大好き・・の はずなのだが、タコ氏不在中にやっちゃおうと思った あれこれのうちの「これ」をするために 作った「ここ」に、今現在、どういうわけか、ものが いくつか 雑に散らばって乗っかっているではないか ( ̄□ ̄;)

 なぜだらう? どうしてだらう? 

 ・・というわけで、せっかくの「一人で悦に入って嬉々として」するはずだったあれもこれも、タコ氏不在三日目の今日になっても、未だ 何一つできずにいる。。

 おかしいなぁ・・ きれい好きだったよね? 片付け魔だったよね?? 

 な〜んて、そんなになった「ここ」を 尻目に、こんなことを書いているポン吉だった。

 そして、昨日の夜中、タコ氏 無事ご帰還。

  あー つかれた、といいながら、バッグを渡して、洗濯物ね、と中を見せ、リュックを下ろしつつ、作務衣を脱ぎ散らかし、リュックの中身を「ここ」に 置き広げ・・

 タコ氏が動くたびに 何かが足跡のように おかれていく・・

 やっぱりねー・・ 「ここ」も そこも あっちもこっちも あっというまに、「タコの居場所」になってしまった・・

 片付けや整理なんて、やっぱ やらなくてよかったんだ。。と 思うことにした。 

 

 

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