Aurea Ovis

きょうは『金羊日』

1月

1 雪の成人の日に

2 脆弱なり

3 桜宮高校とか・・

 

 

1 雪の成人の日に

 窓の外が 白くなって行く・・

 おめでとうございます、きをつけていってらっしゃいませ、ありがとうございましたー・・
の声が 向かいの美容院への階段付近から聞こえてきていた。

 この天気で、着物は・・厳しかろう、と 気の毒に思いはしても、おそらく 当のご本人たちには、困りはしても だからということも 無いのだろう。

 弾んだ声で 着物の裾を絡げ、袖をたたんで、うれしそうな笑顔で 車に乗り込んでいく様子を 窓から見ていた。

 どうも 成人式といわれる日には、晴天に恵まれることが少ないように思われる。

 統計的に見れば もっと 良くわかると思うのだが、自分が表で仕事をしていたころも、かわいそうなことに、目の前の 水雪の寄せられた上に、さらに積もって より歩きにくくなった道を、寒いのに 裾をはしょって会場に向かう着飾った若い人たちを、必要以上に暖かくされた店内から 眺めていたことが なんども あった。

 個人的には、こういう日は あったかいおうちにいて、みんなで たのしく パーティーでもして、ようやく 二十歳か・・ 無事に迎えられて よかったねー なんてことで、いいんじゃないか なんて 思うんだけれど。

 で、都合の良い きれいに晴れ渡った青空の、暖かい日を選んで、どこかにおまいりに行ってもいいし、ご挨拶に行ってもいいだろうに、なんて 思っている・・・が。

 そういえば・・ 我が家の5人の子供らは、誰一人 成人式なるものにさんかしたことがない・・と 今 気づいた。 が、 べつに 不都合は なにもないようだ。 そうそう、かく言う自分も 同様である。

 寒いの嫌いだし、ぬくぬくしつつ おいしいものでも食べているほうが、という およそ 夢のないわれわれではある・・ 

 なんてことを言っている間にも 雪は降りしきり・・ ひゅーひゅーと 風の吹くままに、雪が いいように踊らされて 行き当たったところに しがみつきつつ積もっていく。

 このあたりの雪は、水気の多い雪なので、つもったところで 明日の朝には回復して、晴天になるでしょうという予報のとおりであれば、昼には すっかり 解けてなくなってしまうだろう。。

 つかの間の、時間限定の非日常を 寒い寒いといって、丸くなりながら、あったかいものでも 火にかけて、すごそうと思う。

 

 

 

 

2 脆弱なり

本日、雪の日の翌々日にて、寒気温む晴天なり。

 普段 雪になじまぬ当地の片付け仕事は、ものの5分の道のりを困難にするほどの雪分け方にて、結果、降雪後の夜間の冷気は、日陰に固まりて 凍れる道の歩行を、ことさら不自由にせり。

 ・・・ ということで、今日もまだすこし、おかしなところに筋肉痛を覚えている。。

 脆弱なのは、都会の交通網だけではなかった・・ という事のようだ。

 やれやれ・・

 

 

3 桜宮高校とか・・

  近所の小学生たちの下校時間に重なった道を、てくてく歩いて、おしゃべりしていった二人の高学年とおぼしき 小学生二人を追い抜きつつ、後ろから聞こえてきた会話。

 ねぇ、1組でさー、いじめられてた子って もう 戻ってきた?
 知らない。同じクラスじゃないから。

 そうか、、もう 戻ってくるかと思ったんだけど
 いじめられてた子がどうしたかは知らないけど、いじめた子がどうなったかは知ってる。

 ふ〜ん・・ 

 その後、二人は ちょっとのあいだ 黙っていましたが、次に会話が始まったきには、全然 ちがう話題で話しだして、そのころには、こちらと彼女たちとの間は、声は聞こえても内容まではわからない距離になっていました。

 会話の中に出てきた、いじめられた子といじめた子、それを気にしている女の子と、ちょっとは 状況をつかめているような女の子・・

 あるきながら、こういう話が、普通になってるんだなー と おもいましたが、まぁ べつに珍しいことでもないのかもしれないなぁ・・ とも。

 

 大阪の桜宮高校では バスケ部の顧問の執拗な体罰に耐えかねて、17歳の少年が自らの命を絶った。

 学校は それを顧問故のことではないと言い、すでに 市の相談窓口に、少年がなくなる半年前に、体罰があるという訴えを得ていたというのに、教育委員会は、体罰の有無について、聞き取り調査を ごく狭い範囲でのみ行い、体罰は なかったと 発表した。

 さらに、同じ高校のバレー部でも、顧問による指導という名目の平手打ちが、2011年9月の時点で 6人の部員にされ、35歳のバレー部の顧問は、総計250発の平手打ちを 少年たちに繰り返したそうだ。

 そして、今回の17歳の少年の葬儀のあと、桜宮高校の佐藤校長は、遺族に向かって、1月の新人戦に出てもいいか、と 問い合わせをしたという。

 以前、兵庫県で起きた 生徒の自殺のときにも、その学校の校長は、夜、遺族に電話で、「これ事故死扱いしてもらってもいいですかね」と お願いしたそうだ。

 在校生たちは、教員の総入れ替えを受けて、動揺し、自分らが学校を変えるから、考え直してほしいといったそうだが・・

 亡くなった生徒が、体罰を始終受けているのを知りながら、見ていながら、彼の生前には これということもせず、人が一人死ななくては、行動を起こそうとしないような、わが身ばかりが大事な連中の言うことなど、はなっから聞く必要はない。

 異臭を放つばかりに腐りきった大阪市立桜宮高校を 廃校にもせず、これという現実的、具体的な積極性のある改革案などへの取り組みがされず、現状を継続することを考えているようにしかみえないのだが、それが 自分にはよく わからないでいる。

 

 

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