ひつじ小屋だより 45

も く じ

ひつじ小屋の風景 35 
亀甲館

『エレの引き出し』
かがみのみずうみ C

ひつじの 
No.7 Orange―オレンジ

@・ェ・@ 『錯覚の美学』 C

きれいをおいしく!
アジロール

思い出し供養

編集後記 & お知らせ

発行日2004/07/05

発行人
遠藤由美子

       「夏雲」 Photo by C.

ひつじ小屋の風景 35 亀甲館

 夏以外は静かなこの地にも、逗子銀座通りという それなりに賑わいの感じられる商店街があるのですが、その中に 昔からの写真屋さん「亀甲館」があります。
 私が逗子に来たのは高校2年の時で、そのときにも 勿論ありましたので、その時から数えても もう40年ちかく開業し続けていることになります。おそらく半世紀以上続いているのでしょう。

 長女が生まれて3ヶ月の時に、最初に親子三人のモノクロの家族写真を撮ったのが、亀甲館でした。ご年配のご夫婦でなさっておいででしたが、長身に蝶ネクタイとチェックのベストのご主人がカメラの準備をしている間、小柄な奥様がてきぱきと、ポーズをきめたり・・のお世話をしてくださいました。

  「何ヶ月?え?3ヶ月?そうですか!もうすっかり6ヶ月以上かと思った。8ヶ月だって言ったって そうかと思いますよねー。随分しっかりして。」と娘の健康さをほめてくださった言葉を 今でも前を通るたびに思い出します。 

 私は もともとは自分が写真に撮られるということは 好きではないのですが、なにか感じるところがあったようで、家族写真というものを 年に一回くらいずつ 撮っておきたいと何故かその時思い、それからは 当時の我々には 贅沢なくらいのお値段にもかかわらず、正月というと、出かけたついでに 必ず亀甲館へ寄って、年毎の記念として 家族写真を撮っていました。

 亀甲館のご夫婦は おじいちゃま、おばあちゃまという感じで、いつも よく来たね、おおきくなった、よしよし などと声をかけてくださりながら、年々じっとしなくなる子供達を上手にあやしつつ、毎年のこの小さな行事を 一緒に楽しんでくださいました。

 娘三人までは そんなこともつづきましたが、その後、私たち夫婦の間で気持ちのずれや考え方の違いがクリアになるにつれ、そういうことを考える余裕がなくなったのか、大分たって 私が一人になり、さて就職の履歴書に貼る写真がいるというときに、ふと あ そうだ、亀甲館でとってもらおう、と思うまで、恒例の家族写真は忘れ去られていました。

 しばらくぶりに訪れが私が、履歴書用なんです、というと、わかりました、とすぐに撮影の準備を始められたのは 相変わらずくるくると動かれる奥様でした。
  出来上がった写真をカットする間、ご主人様のことを訊ねると、亡くなったんですよ、と一言。うかがえば 私たちが記念写真を撮らなくなった後、まもなくのようなお話でした。
  その日 お店を出る時、元気でがんばってね、と声をかけてくださいましたが、それ以外は 一切 こちらの事情を聞くことなく、淡々とした様子でおいででした。今にして思えば、きっと 何かを察しておいでのことだったのだろうとも思います。

 それから後は パスポート用の写真をとりにいっただけで、もう 殆ど前を通っても中に入って撮影をお願いすることもなく今にいたっていますが、亀甲館の前を通る時は いつでも中をのぞいて、たまに奥様の姿を見かけると 安心した思いになっています。

 前の仕事場を離れ、今の仕事を始めてからのある晴れた寒い日曜日の朝、まだまだ、通りの店の殆どがシャッターを固く下ろしている時間に、亀甲館に近づくと、しゃっしゃっと竹箒でリズミカルに歩道を掃いている奥様を見かけたので、声をかけると、晴れやかな笑顔での挨拶の後、ちょっとの間ですが、私のこれまでのことをかいつまんで話す機会がありました。

 うん、うん、そう・・と それだけの相槌の後、「こんな時代だから、何をやるにしてもそりゃ大変よ。だけど とにかく続けるの。続けていればお客さんもついて続けられるんだから。」そうおっしゃって「元気でがんばって。」といってくださいました。

 その時の私の状況は結構厳しかったので、そういっていただけたことは、その時の私にとっては、とても身に沁みる言葉であり、そうね、うん がんばろうと、ちょっとほっとしたような思いになれたものでした。

 亀甲館の周りは、今ではすっかり様子が変わって、にぎやかになってしまいましたが、そこを含む何軒かの古くからのお店は、私には見慣れた店ばかりで、それぞれの店主さんたちの顔に刻まれた時の足跡を見るたび、私が、ここ逗子を身近に感じる そのわけを思います。

 人は やはり一人では生きてはいないんだと思います。様々な一瞬のふれあいの重なりが、その人を生かすこともあるのだとも思えば、本当に それっきりになるかもしれない私とお客様方の出会いも、お互いのために きっとどこかで何かの力になる、そのための出会いのようにも思えてきます。
   『元気でがんばって』 生きたいですね。





「光のあたる方」  Photo by C.

『エレの引き出し』

かがみのみずうみ C

 そのとき うしろのみどりのドアが開いて、えれがやってきました。
「あら えれちゃん、おめめがさめたのね。」おんなのひとは エレをだっこしていいました。
  よくねて ごきげんのエレは、みずうみのなかにママを見つけました。

「おにいちゃん、かえる?わたし、おうちにかえりたい。」
 おにいちゃんは ちょっとほっとしました。「そうだね、そろそろ かえろうか。おやつのじかんだし・・。」
  おんなのひとが ちょっとさびしそうなかおをしたのには ふたりはきがつきませんでした。

 それから 女の人は だいどころでおさらやカップをあらったり、おへやをかたづけたりしていた はとときいろいひつじをよんで、かえるしたくをするように いいました。

 「じゃ、きをつけてね。きてくれてありがとう。あなたたちが げんきで へいわであるように、いつも いのっているわね。」

つづく・・・

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ひつじの 

No.7 
Orange―オレンジ

 唐突に 単なる思いつきで始めたこのページなので、当然の如く ここへきて さて 一体次は何の色にしようか と しばらく悩んでしまいました。
  (私のやることというのは大体がこんな調子なので、時間をかけて何かを計画するとか そのことについての責任というものも、言ってしまえば「まったくない」に等しい・・のですね。決して自慢できることではありませんが。。)

 さて、しばらく悩んだ末の色は オレンジ
 個人的には オレンジという色については、どちらかというと身につけたり、メイクに使ったりというには、少々考えてしまう色なのですが、でも やはりそれを身にまとうと、人から「元気そう。」「健康そうですね。」「今日は気合入ってますね。」などなど。。かなり積極的なイメージで見られることがあるようにおもいます。

 まぁ 自分も落ち込んだり 今ひとつ気分が乗らなかったり というときには、たまにオレンジのものを着たり、鏡を見たときに励みになるように?というつもりで そんな色の口紅をつけたり アイメイクをしてみたりすることもあります。そして 確かに 気持ちもアップしてくるような気がしますよね。

 私にとって太陽のイメージのオレンジは、しかし 気持ち的にはちょっと複雑な色で、ひとつには ごく幼い頃、集団の中でオレンジの太陽を描いた ただ一人の自分は、その他大勢の真っ赤なお日様組から、いきなりはずされて「おかしいやつ」になったため、はて 本当に太陽は赤なのかと 帰る道々 たびたび見上げて確認したところ、やはり どう見ても それは真っ赤なんかではなく、燦然と輝く光そのもの、どちらかといえばオレンジイェローに真っ青まで入った一種の虹色の発光体のようだと確信し、それならば 自分の目が少々人と違っているのかも。。とそれなり悩んだものでしたが、後年、さる有名なアーティストの「子供が疑いなく赤い太陽を描くというのは、日本的傾向である。」という 自分の目で見、自分の思ったように描くことに、いちいち茶々を入れる日本の美術教育のあり方についての批判を、まさに我が意を得たりの思いで、読んだものです。

 よく日に焼けた体に 鮮やかなオレンジ色のタンクトップと白いホットパンツを着て、大ぶりの濃いブラウンのサングラスをかけ、潮に焼けた金茶の髪をきゅっとひとつに束ねた30代くらいの女性が、使い込んだ生成りの買い物篭を肩からかけて、日差しの中を自ら風を起こすくらいの勢いで歩いていくのを見るのは、げんなりするようなめちゃくちゃに暑い夏の日には、それが朦朧とした中の一瞬の現実のようで、私は しばし見とれてしまいます。(その中には「あれはもう自分にはできない・・、いいなー。」という思いも・・。)

 日焼けを拒む方には、バレンシアオレンジオレンジゴールド そして コーラルオレンジなどのアイシャドウにブロンズブラックブロンズゴールドのアイライナーとマスカラ、クリスタル・ベージュオレンジの口紅に、チークはコーヒーブラウン。こんなメイクは 色の白さを引き立たせ、ちょっとかっこいいものです。
  なさってみてくださいね。

 



@・ェ・@ 『錯覚の美学』 C

 アイラインを引くときは まつげとまつげの間を埋めるように引くのが 自然に見せるコツではありますが、まぶたによっては そうすると 下ににじんでしまう ということがあります。ほんの1ミリ程度まつげの上をかするようにつけると、滲みを避けられます。
 これは 東洋系 特に蒙古系のまぶたの方には良い方法です。

 目の形が丸い人は そのままラインを引けば、キュート、かわいい感じに。目頭部分を2ミリくらい出し、目尻側のラインは上下のラインの間をあけ、目の中央部分から目尻にむかってスーッと少々太さを増して長く引くと、切れ長、セクシーなイメージになります。

 奥一重や奥二重の人は、入ってしまう部分いっぱいに、グレーやブラウンなどのパウダーシャドウを入れ、まつげの生え際に 細く黒のラインを入れると きりりとしたイメージに。

 ラインが難しい人は、濃い目のアイシャドウで チップでマツゲの生え際にそって 描いてみてね。

きれいをおいしく!
アジロール

1 てんぷら用のアジの開き4枚には 軽くをふっておく。

 はんぺん1/2枚と、摩り下ろして水気を絞った小ぶりの人参1/2本を ボウルにいれ、塩コショウと適量のマヨネーズに粒マスタード適宜を入れて はんぺんをつぶしながら全体を良く混ぜ合わせる。あれば粉パセリも。

 天板にクッキングシートを敷き、塩をしたアジの腹側に、4等分したをおき、くるりと巻いて、楊枝て留めたものをならべる。

4 3に1個につき大匙1のパン粉をふりかけ ちょっと手で抑えて落ち着かせ、サラダオイル各大匙1ずつ振りかけて、オーブントースターで10〜15分焼く。

 ビタミンA・B・E、カルシウム、カリウム、タウリンなど様々な栄養素がバランスよく含まれている子供の成長や健康の維持そして美肌にも効果的な魚なんですって!

          思い出し供養

 その日は7月12日で、早番だった私は、仕事が終わると芦名の実家よりも先にある市民病院に向かいました。
  当時入院中だったY氏のお見舞いだったのですが、時季もあって結構な道路の込みように、薄暗くなり始めてようやく病室に到着。

 ダンディーを誇るスマートなおじ様は、病気のやつれを私などに見られることは、お好みにならなかったのだと、お目にかかって初めて後悔しましたが、そのためか ついてまもなく、バスの時間があるからと奥様を促して、私の帰りを急がせられました。


 帰り際、「また来ますね。」という私の手をしっかりと握って「子供達によろしく!」と一言。それが最後になるとも知らなかったのに、涙が出そうなのを抑えるのに必至でした。

 おじ様のいくつかのプレゼント、今でも 度々使っています。
  目利き上手で、何を贈ればその人が喜ぶかをご存知だった方。 

 暑さの中 ふと取り出したスカーフを手にした時の"思い出し供養"でした。

編集後記

○歯が痛いといい始めて、かれこれ一週間。そろそろ限界に近づいてきたような・・。 痛くない歯医者を探しているのだけれど、思い切って訊ねる勇気もない。

○しかし、これからの季節、冷たく甘いものが多くなるのは必至、ということで、やっとのことで大嫌いな歯医者へ連絡しようという思いになりました。
  歯医者ってほんっとに怖いんです。

お知らせ

7月のお休みは毎週曜日の予定

Aurea Ovis 

営業時間 
平日 午前10時〜午後7時
日曜祝祭日 午前10時〜午後6時
連絡先 
240-0111三浦郡葉山町一色857-1 椿コーポ5号   
Ph.&fax.046-873-3499

E-mail   be@aureaovis.com 
URL  http://aureaovis.com  
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掲示板 http://aureaovis.com/cgibin/welcome.cgi

激しい雨のあと、足早にかけていく雲を引き止めるかのように
いっせいに 緑たちが手をあげる

名残を惜しむかのように 水蒸気のリボン 立ち上らせて・・

PHoto by C.



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