ひつじ小屋だより 78

ひつじ小屋の風景 68

心地よく暮らす

『エレの引き出し』

ひみつのいえ 15

考えるひつじ 
愛すること 26

きれいをおいしく!

ブロック肉のキャベツ巻き

ひつじ小屋の日々

葉桜行

編集後記


発行日 2007/04/05  発行人 遠藤由美子


ひつじ小屋の風景 68  幸せに暮らす

 とろとろとした眠りから覚めて雨戸を開ければ、もうこれ以上は持ちこたえられないというくらいの重く分厚い雲からいきなり大粒の雨が降り出し、開けたばかりの窓をあわてて閉めているうちにざんざん降りになり、果ては稲光と雷鳴の轟き・・なんていう、まるで早送りの映像でも見ているようなめまぐるしい空模様の今朝でしたが、そんなことはそれこそ明け方の夢だったかのように、今、あたりはさんさんと降り注ぐ日の光と穏やかで優しい風のそよぎとすがすがしくみずみずしい空気に満ちています。

 一雨ごとに春になると言いますが、確かに こんな日はそれを実感しますね。 たっぷりと水を含んだ土の香りや木々や花々、そして それを喜ぶ風に遊ぶ小鳥や蝶たち。

 日差しの中の彼らをただ眺めているだけで、今 ここにある幸いに感謝してしまいます。

 洗えるものをかき集めての洗濯物を盛大に日を当て風にさらし、家中の窓という窓を開け放っての念入りな拭き掃除をし、お風呂場をがしがしと磨き上げるなどという一連の作業は、やって大満足の大変安価な「ちょっと幸せ」になる方法(自分にとっては)ですが、その後の、おいしいお茶と焼き上げてストックしておいたハート型のバタークッキーがあれば、それは、先の「幸い」と「大満足」をもう少し膨らませてくれるというものです。

 普段、雑誌を殆ど読まないのですが、たまに待合室のあるところで手にする雑誌には、いつものことに手を加えたり、見方をかえた"ほら、ちょっといいでしょ?"風のこぎれいな、まるで住宅展示場みたいな写真がどれにもあって、確かに見ていてきれいでいいなぁとはおもいますが、なにかに書かれていたように、そこにはまるで生活感が無く、自分には そういう「人の気配の無いうそくさいわざとらしさ」からは 具体的にそこに住む人を思い描くことができません。

 片付けられない症候群のようなあれほどの凄まじいゴミなどの散らかしようは言外にしてもってのほかでですが、個人的には適度に整理され、普通にその辺にものが置きっぱなしだったりして、人がくるとあわてて取り繕いながら適当に片付けるようなくらいが、たぶん当たり前で自然な日常生活だろうと思っているので、あれは人の憧れをくすぐるための演出だとわかってはいるものの、見るたびに 妙な感じがぬぐえないのです。
  生身の人の毎日があるわけではないからですよね。

 人というものは、自分の日常生活を背負って生きているようなところもあり、それは その人の身に着けているものや、その手入れ具合、扱い方などから察することもできますが、ある方などはつつましく暮らしながらも、多いとはいえない身の回りのものを、丁寧に手入れしつつこざっぱりと整えておられてすがすがしく、どこそこの何を着ることなどないのに、風格や時に色香や豊かな人柄さえも感じ取ることができます。

 反対に、どんなに良いものを着ていても、その人の日常が雑であれば、不思議なことに、それは何かの折に簡単に察することができ、人というのは 全く面白い生き物だなぁと そのたびに思うのですが、後者の場合、演じきれず取り繕えないままに人にあったりすれば、それは どこかで自分以外を軽んじていることにもなり、早晩、その人の正体そのものも あっさりと明らかになるでしょうし、そうなれば たとえそれが大事なお付き合いであっても、それ以上にはなりにくいほど、人の「暮らし方」は「社会性にも関わる」とも言えましょう。

 どんなに悲惨な人生でも毎日が悲惨なのではなく、その中にも微笑むことや嬉しい発見などが必ずあるのは、思い返せば誰にでもうなずけることと思います。人は だから生きていけるのですが、一般に たまの喜びよりは大変さの記憶のほうが鮮明になる傾向がありますね。

  そんなときに、自分で自分を引き上げる簡単な手っ取り早い自分なりの方法を持っているのは、人をうらやんだり、無いものねだりをして心を貧しくする事から自分をぐんと遠ざけて「ちょっと幸せ」&「人を大事にする」自分になれるような気がするし、それは心地よくゆとりを持って暮らすには 多分必要なことではないかと思うのです。

『エレの引き出し』

 ひみつのいえ 15

 マントの人は とても やさしいかおをして ちょっとのあいだ ふたりをみていましたが、すぐにたちあがって、みんなに うなずくと ドアをあけて なかにはいってしまいました。

 「さぁ、いこう。そろそろ かえるじかんだし・・。」

 きいろいひつじがそういったので、おにいちゃんは びっくりしていいました。

「なんで?! もうひとつ いくところがあったじゃないか。まだ さいごのいえにいってないよ。ちゃんと ぜんぶ いってみようよ。」

 きいろいひつじとはとは えれをみました。

 エレは おにいちゃんには わるいな と おもいましたが、ここへきてから ずっとあるいてきたし、ほんとは しゃべれないのに はなしをしたり、いろんなことをきいたみたりして、すっかりくたびれていたので、もう いえにもどりたいな と おもっていました。

「わたし、かえりたい・・。ママにあいたいし、いろんなことがあって つかれちゃった。」

つづく・・

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考えるひつじ 2

   まわりを見れば・・

 この地球温暖化の影響により、2050年にはアジアの1億人が飢餓に陥るという報告(国連「気候変動に関する政府間パネル」読売新聞)の記事を読んで、うなるばかり・・。

 当方、二人暮しということもあり、週に1〜2度の買い物で、21食をこなしているのだが、当然 食材は料理のたびに減り、次の買い物の二日前くらいになると、この材料で何ができるか、と まるで夏休みの創意工夫をやっているような気分になりながら、残りの数食分への配分を考える。何でも黙って食べる連れ合いでよかったと妙な安心をしつつ、減少の一途をたどる我が脳みそをフル回転させてやりくりに励む。

 そんなことと、地球規模の減り行く食料を一緒にするものではないが、なんとか少なくなっていく食材を、その国が飢えるほどにする前に、うまく使いこなしていくということを、我々市井の者たちとそれらが集って 大きくなって行くような心あるグループたちができることを願いつつも、個々人でも”腐らせるほどの買い物をしない、捨てるほど(もの)は作らない、最後まで使い切る”ことを心がけた毎日でありたいと思った。


ちまたの話し


ピンク大好き!なんでもピンク♪

  4月になり、『モキヨがおしえてくれたこと』を出版した三女の娘の幼稚園が始まるので、毎度の事ながら、縫い物担当の私は、夏以外のスモック、お弁当袋、コップ入れ、ランチョンマットなど数枚ずつ盛りだくさんに作らせていただいてしまいました。

 本人「絶対」という色指定のピンクのスモック。このポケットとすそにつけたお花のレースは、その昔、小さくてかわいかった娘たちの服やエプロンにも使っていたもの。なんどもはずしたり縫い付けたりして、今回がもう最後でしょう。 

 ミシンをかけながら、子供なんて結局親に逆らい勝手に生きていくなぁ・・と大人になった夫々の、自分の思いとかけ離れた現実を 思っていました。

  メイクアップ 

 「メイクをすれば、きれいになるのはわかっているけれど、それ以上になることも無いし、メイクを取れば、結局いつもの自分だと思うと、特にメイクをする気にもなれない。」という人がいました。初めてきちんとメイクしたり、思っていたメイクができるようになったり、いつもよりもずっと素敵な自分を見つけたりすればメイクすることも嬉しいし、もっともっと という気持ちにもなりますが、少し手が慣れてきて、これ以上はあまり変わりそうにないなと思われるところへくると、とたんにメイクの興味が失せることもあるでしょう。

 そこで、考えてみてください。あなたの"メイクは何のために"するのでしょうか? 単に必要上でメイクするだけなら、どんなにきれいにメイクしても、その先は決して見えてこないと思います。

 人は ただそこにいるだけで周りに貢献することもできるものです。できればよりよい「自分」でいたいとはおもいませんか?

 今日、誰と会いますか?その人(たち)のことを思ってメイクしてみてください。
会う人に、今日、元気そうだったり 溌剌としているあなたと会えてよかった と思われるようなメイクをしてみてください。人は、その存在を持って人とつながっています。相手に心地よい人は幸せな顔をしているし、出会う相手に幸せをもたらすこともできるのですから。

 

 

愛すること 26

 先日、幼稚園くらいの男の子とかわいい赤ちゃんが窓際の席で、大きな荷物と折りたたみのベビーカーを端に寄せた若いお母さんと一緒に座っているバスに乗り合わせました。

♪ かわいい赤ちゃんは、暑いだろうからと捲り上げた袖からむちむちした柔らかそうな腕を出していて、それはそれは健康そうな女の子でした。

 偶然、同じバス停で降りたのですが、彼らを待っていたのは、おばあちゃん。「よく来たね!」と言いながら、さっと大きな荷物を肩にしてお兄ちゃんと手をつなぎ、お母さんはベビーカーを広げて赤ちゃんを乗せました。うららかな春の日差しの中、川沿いの道をゆっくりと、楽しそうに話しながら歩く四人の後姿を見おくりながら、自分にもかつてあっただろうその様子に、どうということも無いのに なんだかあったかくていいなぁ・・と 感じていました。

♪ そんなどこの誰にでもあるごくごく当たり前に繰り返される幸せの継がれることを願っています。

キレイをおいしく!
ブロック肉のキャベツ巻き

材料:豚ひれ塊肉 500g、 大匙2杯、キャベツ 人数分×3枚、コンソメキューブなど適宜

作り方:1 豚ひれの塊肉はフォークなどで刺して穴をつける。
 肉にをまぶし、全体によくすり込む。
3 2をラップして口のしっかり閉まるビニール袋に肉を入れて冷蔵庫で丸一日は寝かせる。
4 キャベツは洗って水を切り、ラップで包んで電子レンジで柔らかくしておく。
 袋から取り出した肉を1cm厚さくらいに切り、蒸したキャベツで一枚ずつ巻いて楊枝で留める。
 なべに5を並べ、ひたひたのお湯を注いでコンソメを入れて煮る。
 煮立ったら味を見て塩コショウし、火を止めてふたをしておく。
 戴く前に温める。 

 塩漬けの豚肉は冬場なら冷蔵庫で2週間くらい持ちます。安いときに多めに買って作っておくと何かと便利。
  スライスしたものを、弱めの火で網焼きにするだけのも、柔らかくておいしいですよ☆

ひつじ小屋の日々

◇ やっと、桜を見にいくことができました・・が、すでに葉桜状態。その盛りを歩くはずの地面の上には、先の風雨で散々に吹き散らされたであろう桜の花びらが、モザイクのようにぎっしりと敷き詰められ、それがまだその枝に宿り咲き誇っていたであろうころを見逃したことがしきりに悔やまれてなりませんでした。 


(葉山 三ケ岡緑地にて)

◇ 来年は!何があっても真っ盛りに行こう!と決意を新たに戻ってきました。 

編集後記

・今月19日(木)〜24日(火)鎌倉 ギャラリーやまご(鎌倉市小町2丁目2-10  0467-23-6805)での『風色の草花画展』のお知らせを先月いたしましたが、この展覧会に、友人と20日に行く予定にしています。個展、散策とも 今からとても楽しみです。

・4月の雪など映画のタイトルみたいだと思っていたのに、本当になってしまいました。衣替えを考えていましたが、様子を見ましょう。天気の手の上をコロコロしています。

Aurea Ovis

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4月のJ's Ssweets! 超簡単おやつ  「さくら蒸しケーキ」



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